DAIKEN History
ーDAIKENのキセキと輝くミライー

Technology[素材開発]1947〜

◎特殊合板

特殊合板への挑戦

特殊合板への挑戦

車両分野では実績のない新参メーカーの快挙

国鉄も驚いた、初参加で客車用合板を落札。写真は、天井・腰壁に合板が採用された湘南型電車。

高度な技術が必要な特殊合板への道を選び、
「技術のDAIKEN」の礎を築く。

終戦後早くも、検品も厳重で高度な生産技術が要求された「進駐軍用の合板」を納品していた。次に弊社が着目したのが、日本経済の復興に伴って主要な交通輸送機関として発展する鉄道や船舶の内装用の合板であった。それには、耐久性・耐水性が不可欠であった。
「一般合板なのか、特殊合板なのか」創業時に、これからの弊社を左右する決断があった。一般合板は安価で汎用性も高く、大量生産が可能。特殊合板は高級ではあるが用途が限定され、耐久性・耐水性といった高品質で新たな技術開発が必要であった。
しかし、弊社は「主力事業である合板分野の成長なくして、会社の発展はない」と方針を定め「特殊合板への取り組み」を選択した。
創業時から研究開発体制を整え、試作研究課を設立して合板用接着剤の開発に取り組んでいた弊社は、高性能な接着剤の自社開発に成功。当時、最も厳しい規格であった米国MIL規格もクリアし、完全耐水合板への道を拓いた。
この開発により、1949年、日本国有鉄道の車両用合板の採用が決まり、その後、船舶の内装合板にも採用され、取引先は国内の殆どの有力メーカーにおよんだ。1964年に開通した東海道新幹線の内装材やトラック荷台、テレビキャビネット、家具、内装材の基材や下地材など多岐に特殊合板が採用され、業績拡大に繋がった。
「特殊合板の開発」という選択は、「技術や品質を重視するものづくり」という企業体質の確立、新しい技術・製品開発が人々の暮らしを豊かにすること、そして、企業の発展にも繋がるということを教えられた。

川崎重工業建造のタンカーに採用された船舶用特殊合板
川崎重工業建造のタンカーに採用された船舶用特殊合板

DAIKEN FLASH BACK

  • 画期的製法を生み出した試作研究室

    画期的製法を生み出した試作研究室

    創立当時に試作研究課としてスタート。実験設備、文献などは満足な状態ではなかったが、次々と大きな成果をあげていった。

  • 新幹線の車内に床板が採用

    新幹線の車内に床板が採用

    東海道新幹線「ひかり」「こだま」に床板用合板、ビュッフェカウンターにメラミン化粧板貼り合板が採用された。

  • 船舶の内装材に採用

    船舶の内装材に採用

    1952年に進水した川崎重工業建造のタンカー”ALLIANCE"。船室の隔壁や家具に当社合板が使用された。

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