テレワーク・リモートワークのための在宅デスクの選び方
おすすめの幅や高さとは?

テレワークデスクの選び方 快適なサイズや高さとは?

ライフワークバランスが重要視されるなか、職場でもテレワーク・リモートワークが⾝近になってきました。それに伴い⾃宅での作業スペースに設置する家具への需要も⾼まっています。中でもテレワーク・リモートワーク作業に⽋かせないのがデスクです。しかしデスクの種類は様々なので選び方が分からないという人もいるでしょう。今回はテレワーク・リモートワークに使う在宅デスクの選び⽅を事例と共にご紹介していきます。

目次

テレワーク・リモートワークは在宅デスクで業務効率が変わる?

テレワークはデスクで業務効率が変わる?

テレワーク・リモートワークが導入されると一見働きやすくなったように見えますが、「家での作業だと集中しにくい」「いつもの環境じゃないので体が痛くなる」「疲れや肩こりを感じる」などのネガティブな意見もあります。無理な姿勢での作業は身体に負担がかかるので、自分に合った在宅デスク選びがテレワーク成功の鍵になります。つまり、テレワーク・リモートワークを導入する際は、まず業務に取り組みやすい環境を整える必要があるのです。

テレワーク・リモートワークに使う在宅デスク購入までの8つのステップ

テレワークデスク購入までに8つのステップ

1.安定性の高いものを選ぶ

テレワーク・リモートワーク用の在宅デスクを選ぶ上で欠かせないのが、デスクの安定性です。長時間作業をする中でタイピングやプリンター起動の際、デスクが不安定で動いてしまっては作業に集中できません。安定性の高い在宅デスクを見極めるポイントは、フレーム脚が太いタイプ、脚部が連結パーツによって補強されているものなど脚部分に着目することです。

2.身長にあったものを選ぶ

無理な姿勢での作業や自身の身体に合わない環境は、肩こりやむくみなど体の不調に繋がります。自身の身体にあった高さ、大きさのデスク選びが必要です。一般的に、デスクワークのテーブルの高さは700mm~740mmがおすすめです。

3.ワークスペースの大きさを考慮して選ぶ

自宅の部屋の広さに合わない大きさのデスクは動線の妨げになり、生活に支障が出てきます。在宅デスクを選ぶ際は幅、奥行を事前に確認するのがおすすめです。ワークスペースに合わせたサイズのデスクを選びましょう。なお十分なスペースが確保できない場合は、収納型の在宅デスクがおすすめです。

4.立って作業か座って作業か選ぶ

テレワーク・リモートワークでは運動不足に不安を感じる方も多いので、立って仕事をする場合もあるでしょう。在宅デスクは、立って作業か座って作業か決めてからふさわしいタイプを選びましょう。スタンディングデスクには、自分の立位に合わせた専用タイプや自動式、手動式を調整できるタイプなど、様々なモデルが販売されています。

5.可動式か固定式か選ぶ

在宅デスクを選ぶ際は、安定性のある固定式か場所に囚われない可動式かを選ぶ必要があります。設置する空間に余裕があり、デスクを動かす予定がない場合は、固定式のデスクを選ぶと良いでしょう。
自宅に十分なワークスペースが確保できない場合は、キャスター付きデスクか折りたたみデスクがおすすめです。キャスター付きデスクは、パソコンや資料をデスクに置いたまま移動が可能ですが、落下の可能性もあり電子機器の破損や床の傷に繋がります。折りたたみデスクは持ち運びと設置に手間がかかりますが、作業中の安定感が得られ床の破損の心配もありません。どちらにするかは移動頻度を基準に判断するのがポイントです。

6.デザインを考慮して選ぶ

機能やサイズが合っていても、自宅の雰囲気に合わないデザインの在宅デスクを選んでしまうとモチベーションが低下しかねません。テレワーク・リモートワークは人に見られていない分、自身でモチベーションを保つことが求められます。そのため、モチベーションが向上し、生産性が高くなるようなデザインやカラーの在宅デスクを選びましょう。モダンな雰囲気を出したい場合はブラックやブラウンのシックなスチール製のタイプを、自宅の雰囲気と合わせたい場合は木材やホワイト系などのデザインを選ぶとよいでしょう。

7.天板の素材で選ぶ

在宅デスクは、天板で使用されている素材によって外観や触りごこち、作業効率などが変わってきます。デザイン面で着目するとかなり重要な部分になるため、モチベーション維持に繋がるデザインを選びましょう。市販で販売されている天板素材は、木製ボードと強化ガラスに分けられます。

木製ボードは、木のぬくもりが感じられて、耐久性にも優れているというメリットがありますが、ものによっては汚れや水に弱い場合があるため注意が必要です。強化ガラスは、スタイリッシュなデザインが楽しめるだけなく、透明なので部屋の圧迫感を和らげる効果がありますが、使用の際に音が鳴りやすい点は留意しておく必要があります。

8.予算を考慮して選ぶ

最終的にはここまで説明してきた内容や購入予算を踏まえて、購入する在宅デスクを選びます。中にはセット売りなどで費用を抑えることができる購入方法もあります。

テレワークデスク・リモートワークの在宅デスク7タイプの特徴

テレワークデスク7タイプの特徴を紹介

スタンダードタイプ

スタンダードタイプ

一般的なオフィスをイメージしている場合は、スタンダードタイプの在宅デスクがいいでしょう。このようなデスクは、オフィスでも採用されていることが多いタイプで、シンプルな作りが特徴です。デスクトップパソコン、プリンターなどの周辺機器を配置したい方、パソコン業務と平行して紙資料を見ながら作業したい方などに適しています。スタンダードタイプの在宅デスクは、形や大きさ、価格帯やデザインなどが豊富なので、様々なタイプから置きたい場所に最適なものを選択できます。在宅ワークで使う場合は、部屋の雰囲気にあったおしゃれなものを選びましょう。

L字型タイプ

L字型タイプは、前面とコーナーから左右どちらかのサイドを囲うような天板が特徴の在宅デスクです。通常のオフィスでもよく採用されており、様々な使用用途があります。例えばノートパソコンに外付けディスプレイを接続する場合です。サイドテーブルに外付けのディスプレイとキーボードを置くことによってデスクがスッキリし、効率良く作業ができます。またサイドにファイルボックスを設置し資料や本を収納すれば、必要な時にすぐ取り出し可能になります。パソコン作業の際必要なファイルの設置などの手間が省けるでしょう。このようにL字型の在宅デスクは空間を効率良く使えます。

ロータイプ

ロータイプの在宅デスクは、脚が短いため、床に座りながら作業できます。狭い室内でも高さを抑えられるため、天井との距離ができ空間を広く見せられるのがロータイプの在宅デスクのメリットです。またデスクチェアの購入もいらないため、コストが抑えられ、低予算で自宅オフィスを作りたい方などにおすすめです。ロータイプの在宅デスクは幅広い場面に使用できるという特徴もあります。リモートワークやテレワーク作業だけでなく、食事をする際は食卓として使用できます。和室にも馴染みやすいため、初めての在宅デスクにおすすめです。またコンセントとの距離も近いため、追加の配線も購入する必要がなく、コンパクトな空間でリモートワーク・テレワークが可能となります。注意点としては、常に床に座りながらの作業になるので、長時間業務には向いていません。

収納付きタイプ

パソコンラックとも呼ばれる収納付きのタイプの在宅デスクです。プリンターやケーブル類、周辺機器などもまとめて収納できるメリットがあり、PCユーザーに適した在宅デスクです。コンパクトサイズのものが多く、最低限のスペースに設置できるポイントもあります。

昇降型タイプ

昇降型デスクは、自動もしくは手動で天板の高さを変えられるタイプの在宅デスクです。その時の気分や体勢によって、立って作業したり座って作業したりできるので、テレワーク・リモートワークで運動不足が気になっている方などから注目を集めています。立ちながらの作業は姿勢が良くなり、腰に負担がかかりにくいので、腰痛を気にしている方におすすめです。ただし、昇降型デスクは他の在宅デスクと比べて金属品が多く、自動で高さが変わるタイプは高額になる傾向があり、数十万円するものもあります。使用用途で手動タイプ、自動タイプどちらがよいかを見極めることが必要です。

ユニットタイプ

デスクや収納スペース、本棚など部屋の広さや用途によって組み替えることができる増設タイプの在宅デスクです。価格帯は少し高いですが機能性が多く、自宅のレイアウトに合わせやすいことがメリットです。

折りたたみタイプ

折りたたみタイプの在宅デスクは、収納時はコンパクトになるため置き場に困りません。手軽に持ち運べるので、ワークスタイルや気分に合わせて作業場所を変えることも可能です。

在宅デスクのサイズ選び3つのポイント

テレワークデスクのサイズ選び3つのポイント

テレワーク・リモートワークで使う在宅デスクを選ぶ上でのポイントは「サイズ」です。どこでどんな作業をするかによって、選ぶべきサイズも変わってきます。ここでは在宅デスクにおすすめのサイズを奥行、幅、高さの3つのポイントから紹介します。

在宅デスクの奥行はPCサイズで決める

在宅デスクは奥行次第で使いやすさや、作業効率が変わってきます。大きなモニターなどを置いた際に奥行が狭いと、自由に使えるスペースが限られて窮屈になります。

奥行800mm(80cm) 一昔前に主流だったサイズです。近年では薄型ディスプレイの浸透で奥行きを昔ほど必要としないケースが増えてきています。コンパクトさは欠けますが、モニターなどを置いて作業したい方にオススメです。
奥行700mm(70cm) スタンダードなサイズです。パソコンを設置してもゆとりがあるため、パソコン業務に加えて書類業務なども簡単に行うことができます。
奥行600mm(60cm) 小さなスペースで自宅オフィスを作りたい人におすすめです。コンパクトなデスクが多いため、どこでも手の届く範囲で作業できます。

在宅デスクのおすすめ幅は作業内容によって変わる

在宅デスクの幅はパソコン業務のみであれば100mm以下でも問題ありません。一方「モニターを設置したい」「書類仕事も処理したい」方にとっては100mmでは不十分なサイズです。広々と作業をしたい場合は、120mmほどの幅が必要なケースが多いです。在宅デスクのおすすめ幅は在宅勤務でどのような業務を行うかによって決まるので、以下の表を参考に自分の適切なデスクの幅サイズを調べましょう。

1500mm(150cm) かなり大きい幅になります。スペースに余裕がある場合は自宅オフィスを整えるのにおすすめのデスク幅です。この幅ならビジネスに必要な物をデスク上に並べても作業できる余裕があります。
1400mm(140cm) 通常より少し大きめの幅になります。PCモニターを置いた上で図面などの大きめな資料を広げられるほどのスペースがあります。マルチディスプレイの運用を考えている方は1400mm以上の幅のデスクをおすすめします。
1200mm(120cm) スタンダードなデスクの幅です。デスクトップパソコンやプリンターに加えて、ちょっとした書類作業もできる大きさになります。
1000mm(100cm) コンパクトサイズのデスクの幅です。この幅は自宅オフィスでしっかり構えるというよりも、ノートパソコンを使った書類作成など作業範囲の小さい方におすすめです。

デスクの高さは低い方が良い?

デスクの高さは作業効率は元より体への負担に大きな影響を与えるものになります。足のむくみや首周りの疲労、姿勢の悪化などに繋がってしまう恐れもあるため、デスクと椅子を適切な高さにしておくことが重要です。ここでデスクと椅子の高さがあなたに合っているかどうか確かめるポイントをいくつかご紹介します。

適切なデスクの高さ条件① デスクの高さは60~74cm
適切なデスクの高さ条件② デスクの上に手を置いた時、上腕を垂直に降ろすと、腕に90度ほどの開きがある
740mm(74cm) 海外製のデスクによくある高さです。日本人の標準高さより少し高いため、人によっては高いと感じる方もいるでしょう。
720mm(72cm) 一般社団法人日本オフィス家具協会(JOIFA)によって推奨されているサイズです。
700mm(70cm) JIS規定で定められた、最もメジャーなタイプです。

具体的なサイズがイメージできればデスクに欲しい機能も準備しておきましょう。配線穴や配線収納付き、配線用の切り欠きの有無などデフォルトの機能も様々です。機器の接続が多い方は配線整理の機能付きを、筆記が多い方は小物などを整理できる引き出し付きのデスクがおすすめです。テレワークで何をするかを具体的に決めておくことが重要です。

テレワーク・リモートワークの在宅デスクを更に快適にするコツ

テレワークデスクを更に快適にするコツ

デザインや材質にこだわるメリットとは

在宅デスクは、脚や天板に使用されている素材を基準に選ぶのもおすすめです。デスクはタイプによって使用されている素材が異なり、木製やスチール製、ガラス製といったものが多く使われています。自宅の雰囲気やワークスペース感を出す上でも素材は重要な役割を発揮し、結果として集中力向上や労働意識の向上に繋がり生産性に直接響くこともあります。

天然木・無垢材

天然木材などは暖かい雰囲気を出せる点が魅力です。自宅オフィスを親しみのある空間にしたい方などにおすすめで、自宅のインテリアに合わせやすいなどのメリットがあります。

突き板

突き板も天然木同様「木材」が素材になっています。突き板独特の優しい風合い、手触りなどを感じられます。ワークデスクを購入する際も「突き板」への需要が高まっています。

メラミン化粧板・PVC化粧板

メラミン化粧板は、樹脂を浸透させた紙を何層も重ね合わせた板です。メラミン化粧板は、頑丈さが特徴で傷つきにくく、長持ちが期待できます。PVC化粧板は、印刷を施した塩ビフィルムを板に張り付けたものです。多様なカラーバリエーションと木目調のデザインが豊富で、インテリアと合わせたおしゃれでライトなワークスペースができます。塗装ではないため剥がれ落ちるなどの心配も必要ありません。

プリント化粧板

プリント化粧板とは、合板や木質繊維板に、木目や柄を印刷した紙や樹脂製の化粧シートを貼り付けたものになります。表面に化粧シートを貼り付けるので、デスクの表面を美しく整え、同一の木目、色合いを出せるのでインテリアに統一感を持たせることが可能です。

ガラス

ガラスデスクはなんといっても見た目がスタイリッシュになり、モダンな雰囲気を出します。ガラスデスクは透明のため奥側が透けて見えるので圧迫感を抑えることができ、部屋を広く見せる効果もあります。

大理石調

大理石はなんといっても高級感があります。ワークスペースをワンランク上げたい方におすすめです。先ほど紹介した大理石調のメラミン化粧板や化粧シートを貼った天板は、建材用のこぎりでの加工も可能となっており、低価格で質感の高いデスクの購入が可能となり、テレワークの浸透とともに需要が高まっています。

在宅デスクと一緒に選びたい周辺アイテム

在宅デスクと一緒に選びたい周辺アイテム

テレワーク・リモートワークをする際に、在宅デスクと一緒に選びたい周辺アイテムについて紹介します。

椅子

在宅デスクとペアになる椅子選びも大事なポイントになります。厚生労働省は、テレワーク時の椅子選びについて次のようなポイントを上げています。

・安定していて、簡単に移動できる
・座面の高さを調整できる
・傾きを調整できる背もたれがある
・ひじ掛けがある
引用:厚生労働省「自宅等でテレワークを行う際の作業環境整備」

このポイントに注目して、在宅デスクとともにリラックスした状態で仕事ができる椅子を選んでみましょう。

デスクライト

前述した厚生労働省の資料では、テレワーク時の机上の照度は300ルクス以上にすることとしています。しかし、机の設置位置によっては部屋の照明が届きにくい、作業者の影で暗くなるなど、十分な明るさが保持できない場合もあります。そんな時はデスクライトを設置して、手元を明るくしてみましょう。時間帯によって作業に集中できる明るさに自分で調整することができるため、デスクライトを選ぶ際は調光機能付きのものがおすすめです。

収納ツール

テレワーク・リモートワーク時は、誰も見ていないという油断から在宅デスクの上の整頓がおざなりになってしまうこともあります。デスクの上に物が散らばらないようにするためには、収納ツールを取り入れるのがおすすめです。例えば、モニタースタンドやヘッドフォンスタンド、ケーブルをまとめられるケーブルボックスなどを利用するとデジタル機器をスマートに片付けられます。またよく使う資料や本は在宅デスクの上のブックエンドやファイルボックスに収納すると取り出しやすくなります。

在宅デスク設置場所のヒント

在宅デスク設置場所のヒント

在宅デスクを設置する場所はどこがよいのでしょうか。場所選びのヒントを紹介します。

コンセントが使いやすい位置に来るようにする

仕事が終わったらプラグを抜く、という場合は手が届きやすい場所にコンセントが来るようにするのがおすすめです。コードを通すための穴をデスクに開けてもよいでしょう。

騒音のない場所

騒音が聞こえる場所にデスクを設置してしまうと、仕事に集中できないのはもちろん、リモート会議などにも支障をきたします。デスクを設置する前に、仕事時間中騒音が聞こえてこない場所なのかを確かめましょう。

光が反射しない場所

ディスプレイに照明や太陽光が直接、あるいは間接的に反射すると集中力が乱れ、眼も疲れてしまいます。どうしても光が反射する場合はカーテンやブラインドを利用してください。

まとめ

今回はテレワーク・リモートワークに使われる在宅デスクの種類、在宅デスクの選び方のポイント、おすすめの奥行・幅・高さ、周辺アイテムの紹介をしました。自分に合ったデスク選びはテレワーク・リモートワーク実践の第一歩です。ワークスペースやデスクタイプはもちろん、デザイン性や素材など自分のこだわりを組み合わせることが、集中して作業できる環境作りへと繋がっていきます。家にワークスペースを作る際は是非参考にして下さい。

※ここに掲載されている情報は2024年4月時点のものであり、最新の情報と異なる場合があります。あらかじめご了承ください。

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